データ通信カード(L-02C)が再接続に時間がかかる理由

遠隔監視装置で使っているデータ通信カード(L-02C)ですが、一度接続が切れると、その後なかなか再接続できず、何度もリトライが必要な場合があります。

LG製USBデータ通信カード L-02C
L-02C_stop.jpg
 

この現象の原因の1つとして考えられるのは、L-02Cの対応バンド(周波数帯)の数です。

現在、ドコモがXi(LTE)とFOMA(3G)で使用しているバンド(周波数帯)はこれだけあります。

docomo使用周波数
 
LTE、3Gとも、Band 1 (2.1GHz)は、メインで使われているバンドで、ほとんどの端末が対応していると思われます。
700/800MHzは、他の周波数と比べて電波の飛びが良いので、少ない基地局で広いエリアをカバーできます。地方に多いです。
LTEの1.5GHzや1.7GHzは、下り最大112.5~150Mbpsの高速通信が可能です。
3GのBand9とBand19は、この帯域をほとんどLTEで使うようにしたため、現在はほとんど使われていないようです。

L-02Cですが、対応しているバンドは、
 LTEはBand1のみ
 3GはBand1とBand6
だそうです。
ドコモのXiサービス開始初期に発売された端末なので、LTEは最低限のバンドしか対応していません。

現在、L-02Cで遠隔監視している太陽光発電所の場所をドコモのサービスエリアマップ で見ると、LTEエリアですが、FOMAプラスエリアではないので、実際に使えるのは、LTEと3GそれぞれBand1のみということになります。

ドコモのサービスエリアマップ
docomoサービスエリア関東
 

LTEも3Gもバンドが1つしか使えないので、回線が混んでいたり、電波の状態が良くなかったりすると、接続に時間がかかってしまうのだと思われます。

ちなみに、2014年に発売されたLGのデータ通信カードL-03Fは、「クワッドバンドLTE」で、LTEの4つのバンド(1,3,19,21)に対応しています。
サービスエリアマップで、LTE(速度別エリア)で「受信時最大150Mbps~112.5Mbps」のエリアなら、Band3か21も使えるので、L-02Cより接続性はよさそうです。
ただし、販売価格は新品で2万円程度、中古でも1万円程度が相場のようなので、L-02Cの4~5倍の値段です。

野立ての太陽光発電所は、都会から少し離れた場所で行うことが多いと思います。
遠隔監視装置に使う通信端末を選ぶ時は、端末の対応バンドと、そのエリアで使用できるバンドを確認しておいた方がいいかもしれません。