買取価格が8円/kWhなら、固定価格買取制度がいらなくなるのでは?(その2)

先日のブログ
買取価格が8円/kWhなら、固定価格買取制度がいらなくなるのでは?
の続編です。

各新聞紙上で一斉に報じられた、
事業用太陽光発電の買取価格を2022~2024年度に8.5円/kWhにする
という資源エネルギー庁の「案」ですが、

目指すべきコスト水準に関する今後の方向性20180912
(引用:コストダウンの加速化について(目指すべきコスト水準と入札制)

資料をよく見ると、住宅用太陽光の方は「卸市場価格並み」という言葉が入っていて、市場価格を考慮しているようですが、事業用太陽光の方は市場価格を考慮しているのでしょうか?

実際の卸市場価格を見てみました。

これは日本卸電力取引所(JEPX) のサイトで公開されている2017年度のスポット市場取引結果の各エリアの1年間のデータを、時刻毎に平均したものです。

卸市場価格時刻別平均値2017
 
グラフを見てまず思ったのは、北海道エリアは他のエリアより常に2円位高いということです。
FITは全国一律価格ですが、もしFITがなくなった場合は、このようなエリアによる価格差はいろいろな面で影響があるかもしれません。

太陽光発電がそれなりに発電する時間帯として、朝7時から夕方17時までを考えると、一番価格が安いのは西日本エリアの12時台の約8円だけです。
他のエリアや時間は9円前後以上で、平均すると11円前後でしょうか。

FITの買取価格が8.5円/kWhになるなら、卸市場で直接取引したり、新電力に卸価格で買取ってもらった方がよさそうな気がします。
もちろん、このグラフは2017年度1年間の平均値なので、他の年はもっと安くなる可能性もありますし、高くなる可能性もあります。
また、FITは20年間価格が保証されているので、事業計画が立てやすいという利点はあると思います。

それでも、8.5円に対して2.5円の差は小さくないと思います。
例えば年間発電量が10万kWhの発電所の場合、8.5円/kWhなら85万円ですが、11円/kWhなら110万円です。
売電収入が3割近く増えることになります。

FITの固定価格で安定収入を得るか、FITは使わずに変動価格でより高収入を目指すか、
といった選択が今後できるようになるといいかもしれません。

さらに、今後期待していることは、蓄電池の価格低下です。
今はまだ採算的に難しいと思いますが、今後蓄電池が安くなれば、電力が安い時間は蓄電して、高い時間に売ることができるようになると思います。
午前中や昼の安い時間に蓄電した電力を、夕方の高い時間に売電すれば、平均売電価格をかなり高めることができるかもしれません。

このようなやり方は、電力需要の大きい時間帯に多く売電することになるので、需給バランスの安定にも貢献できると思います。

蓄電池の価格を下げるため、
パワコンと蓄電池の接続を標準化してほしい です。
期待しています。