自動車税を走行距離で課税する話が気になる

政府は自動車関連の税制を抜本的に見直すようですが、今後の動向が気になります。

走行距離で課税を検討
Yahoo! JAPAN ニュース

自動車にかかる税金は、実にいろいろあります。

自動車関連税収2018
JAMA 2018(平成30)年度自動車関連税収と税率

税制の見直しは、自動車業界と政府・自治体それぞれの必要性から行われるようです。
自動車業界は、若者や高齢者の車離れやカーシェアなど、販売台数の減少は喫緊の課題です。
税金が安くなって、ユーザーの負担が軽減することを要望しています。
政府や自治体にとっては、自動車関連の税金は重要な財源ですが、その税収は年々減っています。

自動車関連税収入額の推移
平成30年度東京都税制調査会

今後、エコカーや電気自動車が増えてくると、ますます税収が減っていくことが予想されます。
自動車税を排気量ではなく走行距離で課税するという話は、電気自動車のためと思われます。

自動車税を走行距離で課税するとなると、走行距離をどうやって確認するかが気になります。
おそらくないとは思いますが、毎年、確定申告のようなやり方で走行距離を申告するのは、面倒なのでやめてもらいたいです。
多分、そんな事になったら、申告しない人が半分位いそうです。

ちなみに、自動車保険では、走行距離によって保険料が変わる場合がありますが、あの走行距離はみんな正しく申告しているのでしょうか?
もちろん私は正確に申告していますが、距離によって結構金額が違ってくる場合もあるので、少なめに申告している人もいるかもしれません。

自動車税を走行距離で課税する簡単な方法としては、車検の時に税金を納める方法がありそうです。
車検証には走行距離が記載されていますが、車検の時に走行距離を確認して登録するようになっているので、前回の車検時の走行距離との差から税額を求めることができます。

ただし、この方法には課題があります。
車の距離計は、特殊な方法で改ざんが可能なことです。
走行距離による税額の差が大きい場合は、悪事を働く人が出てくるかもしれません。

おそらく政府がやろうとしているのは、ETC2.0の車載機を使用する方法ではないかと思います。
ETC2.0はGPSなどの情報から走行履歴を収集するようになっています。

ETC2情報提供サービス
国土交通省 ETC2.0

ETC2情報提供サービス2
 
GPSは精度の問題がありますが、今後、準天頂衛星の「みちびき」にも対応するようになれば、かなり改善されそうです。
それでも電波を使用する以上、いろいろ問題が出てきそうな気はしますが・・

ETC2.0の車載機の普及については、今後、ETC2.0の高速割引きとか、自動車税の割引とか、あの手この手で普及させるのではないでしょうか。
最初のETCもそうでしたが、経済的に十分なメリットがあれば普及すると思います。

いずれにせよ、今後、自動車関係の税金やETC2.0に関しては、いろいろありそうです。
引き続き、気にしておこうと思います。