太陽光発電設備の廃棄費用の強制徴収は管理・運営コストを明確にすべき

以前から議論されている太陽光発電設備の廃棄費用を強制徴収する件ですが、経産省の独立したワーキンググループになったようです。

廃棄費用の確保に関するワーキンググループ
太陽光発電設備の廃棄等費用の確保に関するワーキンググループ

以前から気になっている、
 ・廃棄費用は資本費(建設費)の5%なのか?
 ・「廃棄ありき」で議論されているのではないか?
といった点は何も変わっていないような気がしますが、
(参考)
太陽光発電設備の廃棄費用 「建設費の5%」の根拠は何だ?

とりあえずそれはそれとしても、廃棄費用を「どこかの徴収機関」が強制的に徴収し、積み立て、払い戻しを行うのであれば、その管理・運営にかかるコストは、我々がしっかりチェックする必要があると思います。

FITで認定された太陽光(非住宅)は、平成30年9月末時点で約71万件なので、将来的にはおそらく100万件とかそれ以上の数になる可能性があります。
100万件の発電所の廃棄費用を「どこかの徴収機関」が徴収して、積み立て、払い戻しを行うとなると、それなりの体制と管理システムや法制度が必要になりそうです。
間違っても、「消えた廃棄費用問題」にならないようにしてもらう必要があります。
積立金の管理・運営にかかるコストはいくらになるのでしょう?

資料に「調達価格の算定において想定されている廃棄等費用」が書かれています。

2012年度認定(40円/kWh案件)の廃棄費用(総額)は、1.7万円/kW
2019年度認定(14円/kWh案件)の廃棄費用(総額)は、1.0万円/kW

前提がパワコン容量なのかパネル容量なのか不明ですが、例えば50kWの場合は、
40円/kWhの発電所は、1.7×50=85万円
14円/kWhの発電所は、1.0×50=50万円
となります。
実際にこの金額で発電所の廃棄ができるのかどうか分かりませんが、50kWの発電所のオーナーは、総額でこれだけの金額を徴収されることになるようです。
そして、おそらく数十年後、発電所を廃棄することになったら、「どこかの徴収機関」に払い戻しを申請すると、積み立てた金額からかかったコストが差し引かれて、その残りが戻ってくることになるのでしょうか。

発電所1件あたりの積立金の管理・運営コストは、メガも低圧もあまり変わらないような気がします。
売電収入の小さい低圧発電所にとっては、影響は無視できないかもしれません。

ちなみに、この「どこかの徴収機関」は、今回のワーキンググループの資料によると、あの「再エネ賦課金」を集めている機関でやろうとしているようです。

廃棄費用外部積み立てスキーム案
資料3 太陽光発電設備の廃棄等費用の積立てを担保する制度に関する検討の方向性

一般社団法人 低炭素投資促進機構 の中にある、
再生可能エネルギー固定価格買取制度 費用負担調整機関 です。

ちょっと気になったので、法人関係 の中にある
平成30年度 収支予算書
を覗いてみました。

まず事業活動収入ですが、2兆円超えです。
日本全国から集めた再エネ賦課金ですが、すごい巨額収入の組織だということが分かります。

費用負担調整機関平成30年度収支予算書収入

事業活動支出は2兆円弱で、大部分は再エネを買い取っている電力会社に支払われる金額です。

費用負担調整機関平成30年度収支予算書支出
役員報酬が2389万円、職員の給料手当が3557万円です。
いわゆる人件費ですが、高いのか安いのか、どうなのでしょう?
福利厚生費の942万円は内訳が気になります。
外注費の2.3億円も内訳が気になります。

一番気になったのが、最後の収支差額です。

費用負担調整機関平成30年度収支予算書差額

当期は1777億円、前期までの繰り越し分が4215億円で、なんと合わせて6000億円近い金額が余っているようです。
この調子で毎年ため続けたらすごい金額になりそうです。
どうするのでしょう?