除草剤が効かない雑草「オヒシバ」

ついに当発電所にもやってきてしまいました。

これは今年の6月末の状況です。


 
毎年、この位の雑草の勢いが増す前の時期に除草剤を散布するようにしています。
いつもなら2週間ほどでスッキリ枯れてくれるのですが、今年は状況が違いました。

上の写真とほぼ同じ場所の7月末の状態がこれです。


 
除草剤が全く効かず、雑草だらけになってしまいました。

除草剤の濃度を間違えたのか?
散布したつもりが、実は散布し忘れたのか?
除草剤が不良品だったのか?
などなど、いろいろ考えましたが、とりあえず再度散布することにしました。

そして、再散布の3週間後、現地に見に行くと、やっぱり効いていません。

まともに歩けない状態だったので、少し草刈りしました。


 
これはただ事ではないと思って調べると、この雑草は「除草剤が効かないオヒシバ」でした。
正確には、「グリホサート系の除草剤が効きにくいオヒシバ」です。
数年前から農業界で問題になっているようです。

マイナビ農業(2020/5/29)
水稲農家を悩ませるスギナ、オヒシバの防除法とは? 生産者とJAが一体となって雑草問題に立ち向かう!

下妻市に突如現れた枯れない雑草“オヒシバ”
鬼怒川と小貝川という二本の河川に囲まれたエリアでは水稲、その以西では園芸と、多くの生産者によって盛んに農業が行われている下妻市。約3年前、この土地に突如降ってきた大問題こそ、枯れないオヒシバの一件でした。

埼玉県 農林部(2021/2/8)
除草剤が効きにくいイネ科雑草「オヒシバ」対策は、田植え前がポイントです!

水田畦畔や農道で、グリホサート系の除草剤が効きにくい一年生イネ科雑草「オヒシバ」が確認されています。
効果が確認された除草剤とともに、効果的な管理方法をご紹介します。「オヒシバ」が大きくなる前に、土壌散布剤で発生を抑えることが、除草剤散布回数の削減に効果的です。

日本曹達 ナブ乳剤
非選択性除草剤で枯れない雑草が目立つようになってきています

オヒシバ(雄日芝、学名: Eleusine indica)は、イネ科オヒシバ属の雑草です。
本州以南の日なたに生育する背の低い一年生草本で、道端でもよく見かけます。
オヒシバの生育地は非農耕地および多種多様な樹園地、作物畑、野菜畑です。
雑草として最も問題になるのは野菜畑です。
マレーシアでは3年間に 20回近くグリホサートが散布され、約10倍の薬量でも枯れないグリホサート抵抗性個体が発生しました(2000年)。
他花受粉し、種子生産量が多く、現地では年4回世代交代するため除草剤抵抗性を獲得したものと考えられています。

 
いろいろ対策が検討されているようですが、とりあえず「ナブ乳剤」を使ってみることにしました。


 

ナブ乳剤を散布する前のオヒシバはこんな感じです。
グリホサートの効果か、葉が全体的に広がって、若干黄色がかっていますが、根本付近は瑞々しい状態です。


 
そして、これがナブ乳剤(希釈約150倍)を散布した2週間後です。


 
ナブ乳剤だけの効果かどうかは分かりませんが、全体的に黄色くなって枯れてきているようです。
完全に形がなくなるのはまだ時間がかかりそうですが、とりあえずこのまま様子を見ようと思います。

それにしても、去年まではホームセンターの格安のグリホサートの除草剤で何の問題もなかったのですが、今後はオヒシバの対策が必要になってしまいました。
今年はまだ土地の一部にしか生えていませんが、来年はもっと広がる可能性があります。
来年は早めにナブ乳剤を使おうと思っています。