2036年以降、世界が大混乱に陥るかもしれない?

これはIT関係に詳しい方なら常識かもしれませんが、今から気にしておいた方がいい場合もありそうなので、ここにまとめておこうと思います。

<2036年問題>
インターネット上で時刻を同期させるための通信プロトコル(NTP)で、時刻データが上限を超えてしまう問題。

NTPの時刻データは、1900年1月1日0時0分0秒を起点として1秒に1ずつ加算されますが、データサイズが32ビット(符号なし)のため、時刻の最大値は2036年2月7日6時28分15秒(UTC)になります。※

つまり、2036年2月7日6時28分16秒(世界標準時)になると、時刻データがオーバーフローして1900年1月1日0時0分0秒になってしまい、システムが正常に動作しなくなる可能性があります。

※1日前の2036年2月6日と書いてあるサイトも結構あるようですが、2月7日が正解のようです。

<2038年問題>
時刻データに「UNIX時間」を採用しているシステムで、時刻データが上限を超えてしまう問題。

UNIX系のシステムで使われ始めた「UNIX時間」は、1970年1月1日0時0分0秒を起点として1秒に1ずつ加算されますが、多くのシステムではデータを32ビット(符号付き)で扱っているため、その場合の時刻の最大値は2038年1月19日3時14分7秒(UTC)になります。

つまり、2038年1月19日3時14分8秒(世界標準時)になると、時刻データがオーバーフローして異常な値(負の値)になってしまい、システムが正常に動作しなくなる可能性があります。

以前、「2000年問題」という、同じような問題がありました。
対策に苦労した人もそれなりにいたようですが、社会全体としては、あまり大きな影響はなかったような気がします。

PCやインターネットが本格的に普及し始めたのがWindows95の頃で、2000年はそう遠くなかったため、多くのシステムやソフトウェアが「2000年」を考慮して開発されていたためだと思います。

しかし、2036年も2038年も、2000年から30年以上先で、しかも中途半端です。
全く気にせず開発されているシステムやソフトウェアが、かなりありそうな気がします。

しかも、IT機器やIoT機器など、世の中には時刻データを扱っている機器が無数に存在するようになって、影響範囲ははかり知れません。

それに、最近のIT機器は、案外モノ持ちが良い場合もあるので、ソフトウェアのアップデートもされないまま、未対策の機器が使い続けられることがあるかもしれません。

もしかしたら、2000年とは比べ物にならない位、大きな騒ぎになるかもしれません。