真夏の炎天下の防草シートの表面温度とソーラーパネルへの影響

先日のブログ
防草シートはソーラーパネルに良くない?
の続編です。

真夏の炎天下では、地面に敷いた黒い防草シートはかなり高温になるかもしれない。
そして、そのすぐ近くにあるソーラーパネルに悪影響があるのではないか?
ということで、実際に測定してみることにしました。

防草シートはこのような感じで、ソーラーパネルの一番南側の架台に沿って敷いてあります。

炎天下防草シート全体
 
ソーラーパネル直下の部分に少し日陰がありますが、大部分は炎天下で直射日光が当っています。

とりあえず、この防草シートの上に、普通の温度計を置いてみると、

炎天下防草シート温度計
 
一気に50℃まで上昇しました。
このまま置いておくと、すぐ温度計が壊れそうな勢いです。
防草シートの表面温度は、50℃より高い状態にあることは間違いなさそうです。

次にサーモカメラで撮影してみました。
使用したサーモカメラはFLIR ONE です。

炎天下防草シートサーモカメラ
 
サーモカメラの画像を見ると、結構温度にムラがあることが分かりますが、温度が高い部分は78℃を表示しました。

ただ、サーモカメラの温度表示は結構誤差があるという話もあります。
そこで、赤外線放射温度計でも温度を見てみました。
(使用した放射温度計はMonotaroの安物ですが・・)

炎天下防草シート放射温度計
 
できるだけ温度の高い所を探したのですが、63℃でした。
この安物の放射温度計もそれなりに誤差があると思われるのですが、サーモカメラより15℃も低いとは、、
とりあえず間を取って、大体70℃前後ということでしょうか。

ちょっとアバウトな測定になってしまいましたが、やはり炎天下の防草シートは70℃程度になるようです。

次に、この防草シートのすぐ近くのソーラーパネルの表面温度を見てみました。
防草シートと同様、サーモカメラで撮影すると、このようになりました。

炎天下ソーラーパネルサーモカメラ
 
サーモカメラで一番温度が高い場所は50℃でした。
一方、放射温度計で測定すると、43℃でした。

炎天下ソーラーパネル放射温度計
 
2つの測定値の間を取ると、ソーラーパネルの表面温度は大体45~50℃位ということでしょうか。
真夏の炎天下でこの温度なら、特に高温ということはなさそうです。
防草シートがない場所のソーラーパネルの温度も見てみましたが、同じ位の温度でした。

念のため、防草シートとソーラーパネルの間の辺りの温度も見てみました。

炎天下防草シート上方気温
 
温度計を架台の端に引っかけて測定したところ、大体37~38℃でした。
周辺の気温とほぼ同様の温度だと思います。

とりあえず、今回測定した状況では、防草シートの熱でソーラーパネルの温度が上昇するようなことは起きていないと思われます。

ただし、いくつか気になったことがあります。

1つは、今回の測定中、常に適度な風があったことです。
風のおかげで、防草シートの熱で温められた空気がすぐ拡散して、ソーラーパネルに熱が伝わることがなかったことが考えられます。
もし風が全くない状況だったり、周囲に壁のようなものがあって熱が溜まりやすい状態になっている場合は、多少ソーラーパネルに影響があるかもしれません。

もう1つは、ソーラーパネルの地上高です。
当発電所は、ソーラーパネルの地上高が一番低い部分でも1m位あるので、防草シートの影響は受けにくいと思われますが、ソーラーパネルと防草シートの距離が近い場合は、防草シートの熱の影響を受けやすくなる可能性があると思います。

ソーラーパネルが高温になった防草シートの影響をできるだけ受けないようにするためには、防草シートとソーラーパネルの間の風通しを良くすることがポイントのような気がします。