雷が多く発生する地域

雷は太陽光発電のリスクの1つだと思います。

太陽光発電の設備に雷が直撃した場合は甚大な被害が予想されますし、そうでなくても、連系した電線の先にある電柱や変電所に雷が落ちると、系統が停電して売電が止まったり、雷サージで機器が誤動作を起こす可能性があります。

そのような雷ですが、各地の雷日数(雷を観測した日数の年平均)はこのようになっているそうです。

年間の雷日数
気象庁「雷の観測と統計」 より
 
年間の雷日数が多いのは、東北から北陸地方にかけての日本海沿岸で、中でも金沢はダントツの42日です。
「雷銀座」と呼ばれている北関東の宇都宮も24日で多いです。
金沢や新潟が特に多いのは、冬も雷が多く発生するためです。
夏だけで考えると、宇都宮が非常に多いことになります。

月別雷日数の平年値
気象庁「雷の観測と統計」 より

 
冬の日本海側では、相対的に暖かい対馬海流の海面にシベリアからの冷たい空気が流れ込むことで、水蒸気が大量に発生して積乱雲が出来て、雷が多く発生します。

雷発生日本海側
ウェザーニュース「なぜ冬の雷は日本海側に多いの?」 より

 
一方、夏の北関東では、太平洋からやってきた湿った空気が群馬県の山々にぶつかって上昇気流になることで雷雲が発生し、北関東一帯で雷が発生します。

雷発生北関東
ウェザーニュース「雷銀座とは?」

 
雷日数が少ない地域でも雷のリスクは考えておくべきだと思いますが、このような雷の地域性を知っておくと、何かの時に役に立つかもしれません。

ちなみに、近くの電柱や変電所などに落雷があった場合は、「雷サージ」が発生する可能性があります。

雷サージの侵入経路
サンワサプライ「雷の基礎知識」 より
 
雷サージは、落雷時、電線等に瞬間的に発生する有害な過電圧や過電流のことで、これによって電子機器が壊れたり、誤動作を起こすことはよくあると思います。
気付いたら遠隔監視装置が止まっていた。という場合は、雷サージが原因かもしれません。