東京の湿度が急上昇している。気候に異変か?
気象庁の過去データ をいろいろ見ていて気付いたのですが、ここ数年、東京の湿度が急上昇しています。
これは、東京の2000年から2017年までの相対湿度の推移です。
(2017年の11,12月は、2016年のデータを使っています)
年平均の推移をみると、60%位で安定していた湿度が2015年に急上昇して、そのまま現在になっています。
もっと長期の推移は、次のグラフです。
東京の1931年から2017年までのデータです。
赤線が相対湿度の年平均の推移で、関連のありそうな雲量、日射量、気温の推移も入れてあります。
2000年頃まで、湿度はずっと低下傾向でしたが、最近、急上昇しています。
上昇が続いているので、一時的な変動ではなく、トレンドが変わったようにも見えます。
東京以外はどうでしょう。
【函館】
【福岡】
函館はちょっと微妙ですが、福岡の湿度は低下傾向から上昇に向かおうとしているような感じがします。
これはいったい何が起こっているのでしょう?
東京のグラフをよく見ると、気温の変化が気になります。
東京の気温は、2000年頃まで上昇傾向でしたが、その後上昇が止まって、最近は低下傾向にも見えます。
次のグラフは、気温だけ抜き出して、変化を分かりやすくしたものです。
気温の低下が始まったかどうかは微妙ですが、上昇傾向は止まっていると思います。
気温の経年変化の傾向と、湿度の経年変化を比べると、ちょうど逆の動きをしているような気がします。
ということは、気温の変化が湿度に現れているのかもしれません。
相対湿度 = 空気中の水蒸気の量 ÷ 飽和水蒸気量
なので、空気中の水蒸気の量が変わらなければ、
気温が上がると、飽和水蒸気量が増えるので、相対湿度が低下する。
気温が下がると、飽和水蒸気量が減るので、相対湿度が上昇する。
ということです。
今、東京で起きていることは、これでしょうか?
では、もしそうだとすると、東京の気温上昇が止まった原因は何でしょう?
東京を含めて、世界の気温の上昇はCO2などの温室効果ガスの濃度上昇が原因と言われていますが、日本のCO2濃度は毎年着実に増加しています。
気象庁「二酸化炭素濃度の経年変化」
より引用
原因は、CO2ではなさそうです。
先日のブログ
日射量の長期トレンドは今後どうなる?(1)
でも書いたように、日射量は増加しているので、日射量も関係ないと思います。
そうなると、残る可能性としては・・・
この件、かなり気になってきました。